株式会社日立製作所
JP1とエージェントレス型監視ツールを組み合わせることで、より精度の高い監視を実現
公共システム事業部 全国公共システム本部 AIS推進センタ 古谷様
公共システム事業部 全国公共システム本部 AIS推進センタ 渡辺様
公共システム事業部 全国公共システム本部 AIS推進センタ 四方様
公共システム事業部 全国公共システム本部 AIS推進センタ 課長山本淳様
導入の背景上位レイヤのサービス監視の必要性
インターネットの普及により、IT推進を掲げる地方自治体のオンラインサービスの利用率が高まっています。こうした状況の中、提供側の自治体は、利用者への安定サービスを提供するために、各サーバーやネットワーク機器の負荷状態、Webサービス等の起動状態などを精度良く効率的に監視し、安定したサーバー・ネットワーク環境を維持・運用することがより一層必要となってきました。
AIS推進センタでは、これまでJP1による監視のみを行っていましたが、エンドユーザの視点から見たWebサービスおよび上位レイヤのサービス監視をきめ細かく行う必要が出て来ました。そこで同センタが選択したのは、メインの監視製品であるJP1を補完することができるコムスクエアが開発したエージェントレス型のPATROLCLARICEでした。
開発経緯と実績自社データセンターの運用の中で誕生
渡辺:エージェントレス型監視ソフトウェア PATROLCLARICEの開発元であるコムスクエアはWebや携帯のシステム開発を手掛け、開発したシステムとサーバーを自社のデータセンタで24時間、365日監視する運用サービスを保守の一環として展開しています。導入したエージェントレス型監視ソフトウェア パトロールクラリス PATROLCLARICEは、このデータセンタでお客様のサーバーを監視するために開発され、製品化以前から、このデータセンタで数百台のサーバーをエージェントレスで監視しており、安定した製品であることが、選択した大きな要因になりました。
海外製品での問題点問題が発生しても対応までに時間がかかる
AIS推進センタでは以前、別のネットワークで海外の監視製品を使用していましたが、いつくかの問題点がありました。
- 不具合が発生し、改善されるまでに時間が掛かり、回避策を検討する必要があった。
- 海外製品のため、サポート窓口である日本の販売代理店に問い合わせても、早急な回答が出ない場合があった。
- ポイントを追加購入する際に、ある程度まとめて購入しなければならなく、調達に関しても問題があった。
JP1との住み分け(共存)
四方:これまではJP1+オペレーターが定期的に目視、手動で監視を行なってきました。JP1のネットワーク全体が視覚的に確認できるという利点を生かし、今後はJP1でサービス起動やCPU、メモリ、ディスクなどのリソース監視を継続し、エージェントレス型監視ソフトウェア PATROLCLARICEでWebサービス監視とL4以上のアプリケーションレイヤーを重点的に監視することにしました。
製品選定のポイントエージェントレスと日本語対応とサポート体制
- エージェントレスで監視できること
- URLの階層監視ができること
- 製品サポートが良いこと
- 完全日本語対応であること
- 追加購入しやすいこと
JP1とPATROLCLARICEそれぞれの監視内容
JP1の補完としてエージェントレス型のPATROLCLARICEを採用したことで監視するレイヤを分けることができ、判断がしやすくなりました。
JP1での監視
- ノード監視(ネットワーク全体)
- プロセス監視(サービス起動)
- リソース監視(CPU、メモリ、ディスク)
PATROLCLARICEでの監視
- Webサービス監視
- DNSサービス監視
- Mailサービス監視
- サービスポート監視
パトロールクラリスの運用より精度の高い監視を実現
AIS推進センタでは、JP1とPATROLCLARICEで監視することで、より精度の高い監視を実現しました。
同様にJP1でアラートが発生した場合は、PATROLCLARICEで監視状況を確認し、必ずダブルチェックを行っている。また、お互いのサーバー自体を監視しあうことで人的な判断の漏れやミスを防ぐよう運用を強化しました。
パトロールクラリスの評価機能要望に対し、柔軟に対応
AIS推進センタの山本課長は、PATROLCLARICEを採用した理由を次のように挙げています。
- 設定項目が少なく手間が掛からない
- データセンタが開発した製品なので操作性を重視している
- ライセンスがポイント制なので、必要なボリュームだけ追加購入できる
- 監視ノウハウとスキルを製品サポートに活かしており、導入前の評価・検証におけるサポート対応が迅速で丁寧であった
- 機能要望に対して、柔軟に対応してくれた
山本課長は最後に、「まだ、PATROLCLARICEの機能をフルに活用できていないと思う。今後は、2年間保持できる障害履歴での傾向や各サーバーのログを解析するなどして、閾値の設定調整や監視項目の追加などを行い、公共システムを監視・運用する部隊として、より良いアウトソーシングサービスを提供して行きたいと考えています。」とのお話を頂きました。
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